求められる能力や要件
糖尿病認定看護師になるために必要な能力や要件について紹介していきます。教育課程入学時の条件から資格取得までの流れも紹介しているので、これから取得を目指す看護師は参考にしてください。
必要な特化技術
糖尿病認定看護師に求められる能力として、3つの特化技術があります。
まずは「フットケア技術」です。ただ足をケアするのではなく、糖尿病看護におけるフットケアでは患者さんが自分自身でケアをできるように支援することが求められます。そのため、フットケアの実践能力だけではなく自己管理に関する指導技術が必要です。
次に「血糖パターンマネジメント技術」です。食事や運動、インスリン注射によって血糖値は変動しますが、実はそれ以外にも心理状況や性周期、地域特性、職種など様々な要素が影響しています。そのため、患者さんのアセスメントにおいて全人的な理解を持ち、血糖管理について共に考え、指導・提案する能力が求められます。
最後が「糖尿病ケアシステム立案技術」です。これは、地域や施設において糖尿病予防に必要なケアシステムを構築する能力です。特に重視されるのが地域における糖尿病一次予防で、個別で異なる生活背景を持つ国民すべてを対象として、糖尿病予防に向けた取り組みを実施する能力が求められます。
資格取得までの流れ
大前提として看護師免許の所有が必須です。そのうえで求められる要件が、5年以上の看護実績です。そのうち3年以上は糖尿病看護の経験が必要です。経験期間に関しては、休職や転職による勤務先の変化があっても通算することができます。また、インスリン療法を受ける患者さんや合併症を持っている患者さんの看護を5例以上担当した実績が必要です。そのうえで、現在進行形で糖尿病看護の経験を積んでいることが望ましいです。
要件を満たした後は、認定看護師教育課程を修了する必要があります。認定看護師の資格を取得するためには、6ヵ月以上、615時間以上の専門教育を受講しなければなりません。平日に実施されるので、勤務しながら受講することはできません。また、教育にかかる費用も発生するため、資格取得を検討している方は現在勤めている職場に資格取得支援制度があるかどうかを確認しておきましょう。もしないのであれば、制度が整っている職場に転職するのも一つの手です。
教育課程を修了した後は、認定試験に臨みます。試験に合格した後は認定料(5万円)を納付し、看護協会に登録します。認定証が届きますので、これで晴れて糖尿病認定看護師としての活動が可能となります。
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